日本足の外科学会 The Japanese Society For Surgery Of The Foot

足のコラム

11Lesser toe deformityの定義

Lesser toe deformityは単独もしくは他の足部変形と合併して起こる。足のサイズより小さかったり、toe-boxが狭い靴が原因で生じることが多いが、先天性変形や神経・筋疾患が原因でも生じる。Lesser toe deformityは槌趾mallet toe、ハンマー趾hammer toe、鉤爪趾claw toeがあり、混同を生じることが多い。Malletは木槌、小さな槌を、Hammerは金槌、大きな槌を意味する。第9版Surgery of the Foot and AnkleやFoot and Ankle Disordersでは、槌趾変形はDIP関節でのみ屈曲変形、ハンマー趾変形はPIP関節での屈曲変形と定義されている。DIP関節は中間位もしくは伸展をとる。鉤爪趾はハンマー趾変形にMTP関節の過伸展が合併する変形と定義されている。DIP関節は中間位か屈曲位である。ハンマー趾は第2~4趾に生じ易く、第2趾のみに生じることが多い。鉤爪趾は1趾以上であり、全5趾に生じることが多く、神経・筋疾患が原因であることが多い。足の外科用語集でも上記の定義を使用している。

他の変形ではカール趾curly toeはPIP関節、DIP関節の屈曲とMTP関節の屈曲もしくは中間位の変形である。

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