日本足の外科学会 The Japanese Society For Surgery Of The Foot

足のコラム

04Chopart関節・Lisfranc関節の由来について

足部に自らの名前を残した2人のフランス人医師がいることは広く知られている。彼らは18~19世紀のフランスで活躍していた。この時代はナポレオン時代であり、フランスが外科学の世界をリードしていたことが知られている。革命戦争などによる多くの戦傷者の治療のため、必要に迫られ外科学が進歩した時代である。

Franocis Chopartは1743年に生まれた医師である。後世に自らの名を残す足部の離断術を行ったのは1791年で、弟子のLaffiteauがのちに手術の記述を行い、後世にChopartの名前が離断関節として残ることになった。

Jacques Lisfranc de St. Martinは1790年に生まれた医師である。1812年にナポレオン軍の軍医として召集され、ドイツなどで活躍し、多数の戦傷者の四肢切断をしたことが知られている。

われわれが現在使用している用語には、先人たちの治療に向けた努力と歴史が関係していることがある。なにげなく使用している用語の中にも多くの物語があることを考えると、感慨深いものがある。

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