日本足の外科学会 The Japanese Society For Surgery Of The Foot

足のコラム

03bunionとbunionette

「バニオン」は、ラテン語のbunio(蕪:カブ)を語源とし、第1中足趾節関節の内側または背側の軟部組織の限局性腫脹を指す。原因として、滑液包の腫脹、外反母趾、痛風結節、ガングリオン、強剛母趾に伴う増殖性変化があげられる。外反母趾に伴う第1中足骨頭内側の滑液包の腫脹に対して限定的に用いられることもある。外反母趾とバニオンを同じものとして捉える論文も散見されるが、一般的な解釈ではないため、本用語集では両者を同義語とはしていない。一方「バニオネット」は、狭義には「tailor's bunion」と同様、第5中足骨頭外側の腫脹を表す用語であるが、広義には、内反小趾と同義の疾患名として用いられている。このため、本用語集ではバニオネットと内反小趾を同義語として掲載することとした。

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