日本足の外科学会 The Japanese Society For Surgery Of The Foot

足のコラム

02achillodynia

1905年にアキレス腱の外傷性炎症症例について初めて報告され、tendinitis Achillea traumaticaと名付けられた。1950年にLipscombらは腱の炎症反応について新しく定義し、paratendinitis、tenosynovitis、peritendinitisとした。1976年にPerugiaらは腱の組織学的所見に基づいて定義し、pure peritendinitis、peritendinitis associated with tendinosis、pure tendinosisとした。1976年にPudduらはPerugiaらの提唱した用語を明確化し、tendinosisは腱の変性であり、腱実質内の炎症所見は認めないとした。1998年にMaffuliらは、tendinosis、paratendinitis、tendinitisは炎症細胞浸潤を伴う特異的な病理組織学的状態を表しているため、生検を行い病理医が診断した上でのみ用いられるべきで、臨床において腱障害には用いないよう推奨した。また、疼痛、腫脹、および機能障害を呈する状態をtendinopathyと呼ぶように提唱し、障害されている組織の範囲によって、tendinopathy、paratendinopathy、pantendinopathyと使い分けるべきだとしている。Maffuliらの報告は、広く認められてはいるが、世界的に用いられるには至っていない。それゆえ用語の混乱はまだ存在している。ただし、ヨーロッパ足の外科学会用語委員会では、Mid-portion Achilles tendinopathy:踵骨付着部から2~7cm近位で、疼痛、腫脹、機能障害を認める状態、Achilles paratendinopathy:踵骨付着部から2~7cm近位で、腫脹と轢音を認める状態、Insertional Achilles tendinopathy:踵骨付着部で、疼痛、こわばり、腫脹を伴っている状態、をアキレス腱の疼痛に対する用語に用いるように提唱している。

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